Make the Machine Understand 最初のプロンプトから、エージェント設計まで

プロンプト設計の実践ガイド

はじめに:なぜ AI は、こちらの意図を外すのか

AI の頭が悪いわけではありません。こちらの「頼み方」がはっきりしていないだけです。プロンプト設計は、普通の言葉でプログラムを書くようなものです。 要は、はっきりした指示と必要な背景を渡し、その情報をどう組み立てるかまで伝えることです。

とても優秀なインターンに渡す手順書だと思ってください。頭は切れますが、書いていないことは推測で埋めてきます。

01 — Prompting 101

基礎(Prompting 101)

向いている場面:文章を書く、資料を読む、一問一答、情報の抽出。

1. 立場と課題を渡す(Context & Role)

一文を投げるのではなく、演出家のように役を決めます。

よくない例:「これは何ですか」 よい例:「あなたはスウェーデンの保険会社の損害査定担当です。事故報告書を読み、どちらに過失があるか判断してください。」

交通事故の報告書だと言わなければ、スキーの事故だと受け取られることもあります。立場をはっきり書けば、推測で埋められずに済みます。

2. 手元に置く資料を渡す(Background Data)

変わらない情報(定型の書式、規程など)は先頭に置きます(システムプロンプト)。

  • なぜか。 形式を毎回覚え直させず、中身に集中させるためです。インターンに就業マニュアルを渡すのと同じです。
  • コツ。 XML タグを使います(<form>中身</form> のように)。構造のあるデータのほうがよく通ります。

3. 手順で指示する(Step-by-Step Instructions)

結果だけを求めず、過程を決めます。人が考える順番を、そのまま書いて渡します。

書き方の例 「手順 1:書式のチェック欄を見る。手順 2:現場の図を読む。手順 3:結論を出す。」

考えた筋道を書かせる(show its work)だけで、正確さははっきり上がります。

4. 出力の形を決める(Output Formatting)

「JSON で返してください」「結論は <verdict> タグで囲んでください」と書きます。

そのままプログラムで取り出せます。人が写して貼る手間が消えます。

02 — Agent prompting

エージェント向け(Prompting for Agents)

向いている場面:ツールを使う、検索する、コードを書く、手数の多い仕事。

1. エージェントとは何か

基礎編の AI は「答える機械」です。エージェントは「自分で動く担当者」で、ループの中で働きます。
ツールを使う → 結果を見る → 次を考える → またツールを使う
仕事が終わるまで、これを繰り返します。

2. どんなときに使うか

何にでも使うものではありません。込み入っていて、進む道筋が決まっていない仕事に向いています。

  • 向いている:市場調査。何回検索すれば答えに届くか、始める前にはわかりません。
  • 向いていない:手順が確定している定型業務や、単純な仕事。

3. こつ:エージェントの側に立って考える

自分に聞いてみてください。「新人の自分がこの道具一式を渡されて、途方に暮れないだろうか」。

  • ツールははっきりさせる。名前は短く正確に。役割が重ならないように。
  • 台本ではなく原則を渡す。たとえば「簡単な問いなら 5 回、込み入っていれば 10 回まで検索する」「答えが出たらそこで止める」。

4. 動く前に考えさせる(Plan & Guide Thinking)

いまのモデルは、動きながら考えられます。

  • 書き方。ツールを呼ぶ前に計画させます。「どの語で検索するか。どの情報源を当たるか」。
  • 点検のしくみ。結果が返ったら評価させます。「この情報は信用できるか。裏を取る必要があるか」。

5. どう確かめるか(Evaluation)

小さく始めます。いくつかの事例を手で試し、ログを見ます。
どのツールを呼んだか。同じところを回っていないか。最終的な答えだけを見るより、指示を直す手がかりがずっと多く取れます。

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